最終更新日 2024年4月11日 by cuerda

ITトランスフォーメーションとは、IT技術によって人々の生活が変化し、より豊かになることを指す言葉です。
ただ、後半部分のより豊かになるというのはなかなか難しいところで、豊かさとは何かというのは人によって考え方が違うことも大いにあるでしょうから、あまりその部分を突っ込むことなく、単に便利になることといった程度に理解しておくことでも十分です。

 

スマートフォンの普及

では具体的にどのような変化があるのかといえば、実はもう数えきれないくらいに実例はあります。
あまりにも多すぎ、しかも身近に浸透してしまっていて逆に気付かないといったこともあるかもしれません。
例えばスマートホンが挙げられるでしょう。
ここ10年くらいの間にスマートホンは一気に普及し、今や一人一台の時代になって、複数台を使い分けている人も珍しくありません。
ですがスマートホンそのものはあくまで機械、道具であって、それによって人々の生活がどう変わり、どのように便利になったのかがITトランスフォーメーションの本質です。

 

SNS

SNSは代表的なものかもしれません。
スマートホン登場以前はSNSといったものはなく、特定の人と連絡を取るためのメールはもちろん存在していましたが、デジタルの世界で複数の人とコミュニティを形成するようなことは容易なことではありませんでした。
ですが今では容易にそれが可能になっています。
大手ネットショッピングサイトでの買い物も、おそらく多くの人が経験していることでしょう。
このようなサイトがあって、スマートホン上からも操作できることで、24時間365日、どこにいても必要な商品を簡単に注文できるようになりました。
それに加えて商品のレビューや口コミを見ることも容易にでき、ハズレのない商品選びに大いに寄与していますし、宅配便会社のサイトを見ることで配達状況をリアルタイムで知ることもでき、家にいるときに確実に受け取れるようになったりもしており、利便性が高まっていることは間違いないでしょう。

 

タクシー配車サービス

タクシー配車サービスもスマートホンと連携することで最近大いに利用されるようになってきています。
GPSと連動していますから、配車場所や行き先を間違えたりすることがありませんし、所要時間の予測も的確です。
料金の支払いまでスマートホン上で完了するサービスもあり、端から様子だけを見ている人がいたとすると、突然道路脇に誰かがやってきたかと思えばそのまますっとタクシーに乗り込み、行き先も告げずに無言のまま目的地に着いたかと思うとお金をドライバーに支払うこともなくそのまま去っていくというように、一昔前からすると全く近未来的とも言えるようなサービスになっています。
これも種々のIT技術の連携の結果でしょう。

 

電子決済サービス

お金の支払いということに関して言えば、いわゆる電子決済サービスの普及も著しいものがあります。
スマートホンをかざすだけで決済が終了しますし、その点で言えばスマートホン以外の電子決済サービスももちろんITトランスフォーメーションの一種です。
もちろん、従来からクレジットカードという形で、現金とは別にITの仕組みを利用した決済サービスはあり、それなりに広く使われてはいましたが、IT技術の発展によってより広く普及しつつあることは間違いないでしょう。

 

店員もおらず従来型のレジもないコンビニ

他にも例えば、店員もおらず従来型のレジもないコンビニの実証実験が始まったというニュースを聞いたことのある人もいるでしょう。
これは万引きし放題というようなことでは決してありません。
店内にいくつも設置されたカメラにより来店者が顔認証で識別されます。
商品を手に取ると、同じく棚に向けられたカメラとか、棚に設置されたセンサーなどによって、誰がどの商品をいくつ手に取ったのかが判別されます。
そのまま精算ゾーンを通過することで、その人が購入した商品の総額が電子的に決済されるという仕組みです。
もちろん、精算前に途中で気が変わって商品を棚に戻すと、その商品は買わなかったことになり、決済されることはありません。

 

進化し続けるIT技術

カメラによる認証、購入した商品の自動判別、電子的な決済といった複数のIT技術が高度に融合し、人々に利便性をもたらしていることが分かります。
ここに挙げたものはごく一部に過ぎません。
その気になって考えてみれば、IT技術によって今までになかったようなサービスが出てきているなと感じることがいくらでも思いつくはずです。
おそらく今後も、今まで思いもよらなかった新しいサービスが次々と登場し、人々の生活を変え、より便利にしていくのは間違いありません。

 

まとめ

ITトランスフォーメーションという言葉が注目されるようになってきているのもまさにそれが理由だからです。
サービスを提供する側は、果たしてどんなものが実現可能で、実際に役に立つのかを頭をひねって考えることになるでしょう。
一方でサービスを受ける側としてはうまく使いこなしていくことが求められるはずです。

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