最終更新日 2024年4月11日 by cuerda

募金はお金を広く募ることを意味する言葉で、一般的には寄付金を募り集めることを差します。
寄付はお金を贈ることを意味しますから、募る側ではなく贈る側が用いる言葉となります。
ただ、金銭だけでなく品物を贈ることも含まれるので、単純に寄付という場合はお金に限らないことに注意が必要です。
明確に品物を贈ることを指す時は、物品寄付という表現をします。
ちなみに図書館に書籍を贈るようなケースだと、寄贈という言葉が使われます。

寄贈と寄附

寄贈は図書館に加えて学校のように、公共性の高い施設に寄付を行う場合に用いて使い分けられます。
もう1つ寄附という表記もありますが、意味としてはどちらも同じです。
使い分けは公共の場や法令だと寄附、その他一般的な場面では寄付となります。
例えば国や自治体の制度などでは寄附が用いられ、テレビや新聞などのメディアでは寄付という形です。

義援金は募金とは性質が異なる

義援金

お金を贈る方法には他にも義援金がありますが、義援金は募金とは性質が異なります。
義援金は災害や戦争などで被災した人に対し、応援の意味で金銭を贈る場合に用いられる言葉です。
お金を集める団体組織にもよりますが、基本的に集められた義援金は対象の被災者に公平に分けられます。
お金という文字が入っていることからも分かるように、義援金はあくまでも金銭にのみ限られ、品物は対象外となります。
被災地や被災者に対し寄付をするケースもありますが、言葉に寄付を用いる場合は応援の意味は含まれないです。
勿論、応援の気持ちやサポートのつもりでお金を贈ることはあり得ますし、それが困っている人の助けになるのは確かです。
義援金との違いには、前者が被災者にフォーカスが当たるのに対し、後者は寄付を募る団体にフォーカスが当たる違いもあります。
つまり、被災した人達に対し金銭を贈るのか、募金する団体に寄付をするのかの違いです。

お金を贈る形や相手によって言葉が変わる

いずれにしてもお金を集める団体があって、組織を経由して困っている人の元に金銭が行き届くことになります。
義援金はテレビ局や自治体が募るケースが多く、寄付の募集はCMでおなじみの日本ユニセフ協会やNPOを始めとした支援団体によって行われる傾向です。
このように、お金を贈る形や相手によって言葉が変わるので、正しく理解して使い分けることが大切だといえます。

募金の目的についてユニセフに学ぶ

ユニセフ

募金は日本国内を対象に行われる場合と、海外の困窮する人を対象に行われるケースがあります。
目的は様々で、文化発展の為に行われることもあれば、貧困で勉強もままならない子供を対象に寄付を募ることも珍しくないです。
海外には日本よりも子供にとって劣悪な環境だったり、勉強どころか日々の生活も厳しい国や地域がいくつも存在します。
戦争や紛争が発生している地域では、国や地域の発展が進まず、安定したインフラや教育が行き届かないといったことになります。
そういう子供の支援を行っている団体は、現状をまとめて日本で伝えたり、寄付を募って支援を行っています。

自分で相手を選んだり金額を決めてお金を贈ることができる

寄付だけでなく義援金もそうですが、自分で相手を選んだり金額を決めてお金を贈ることができます。
お金を集めたり管理する点は募金をする団体組織に任せられるので、手間は掛からず簡単です
大切なのは誰かの力になりたいという気持ちで、少しでも支援する気持ちがあれば間違いなく力になれます。
例え少額でも助かる人はいますし、それは小さな子供とは限らず大人も含まれます。

クラウドファンディング

クラウドファンディング

近年は新規事業や商品販売をサポートしたり、資金調達を目的に金銭による支援を募るケースも見られます。
いわゆるクラウドファンディングと呼ばれるもので、寄付をすると商品がいち早く手に入ったり、支援者の一覧に名前が載る、お礼のメッセージが届くなどの見返りがあるのが特徴です。
これまでの寄付は、支援をしても反応に乏しく効果が分からなかったり、本当に役に立てているのか実感に乏しかったといえるでしょう。
しかし、クラウドファンディングでは見返りをもらえることが多く、支援して役立てている実感が得やすいです。
こういった従来との違いがクラウドファンディングを急速に普及させたり、資金調達などで活用される切っ掛けとなっています。
全てのクラウドファンディングに見返りがあるわけではなく、中には見返りを求めないタイプもあります。
クラウドファンディングも自分で選び、寄付をするかどうか決めることができますから、自由度が高いのは従来の寄付と同様です。

まとめ

お金を必要とする誰かを支援することができたり、困っている人を助けられる可能性があるのも共通点です。
金銭による支援は、欧米諸国と比べて日本は金額が少なく遅れているといわれていますが、利便性の高いネット募金の登場によって状況は変わりつつあります。
クレジットカードでお金を贈ることができる時代ですし、買い物で使える貯めたポイントで寄付することも可能です。
金額は1円からが当たり前で、500円でも10,000円でも自由に1円単位で決めることができる場合が多いです。
街頭やお店で箱にお金を入れる従来の方法もありますが、現在はネットが主流になってきています。